ギタリストのゆき かつや(@manic_lab)です。
ギター歴32年目。プロデビュー19年目。音楽を全力で愛して生きてます。レッスンでは現在約60名の生徒さんを指導中→詳しくはプロフへ
ギター指板上で全てのメジャートライアドの ” 形 ” が見えてますか?
こう聞かれて何のストレスもなく「はい」と答えられる方は、アマチュアギタリストには100%いません。
逆に、この質問に「はい」と答えられない人はプロではありません(※1)。
僕がこれまでレッスンをしてきた方々の中で
「ギター歴10年以上でバンドとかもやってるけど、この先何をすればもっと上手くなるのか分からなくてレッスンに来た方」
には、まずこの「メジャートライアドのレッスン」から始めます。
あれよあれよと目からウロコが落ちていって、勘の良い方だと半年もすれば次のステップへと旅立っていきます。
つまり、アマチュアとプロを分ける一番最初の関門なんですね。
・どこまでギター指板が「見えて」いるのか?
・ギター指板上に「何を見ながら」演奏しているのか?
つまり、ギター指板をどれだけ理解しているか、が上達には非常に大切なわけです。
今回は、メジャートライアドをマスターするファーストステップから始めましょう!
※1 同じプロでも「プレイヤー」と「アーティスト」は立場が違います。「アーティスト」は弾けない人もいます。
※この記事は3分ほどで読み終わります
もくじ
【度数】ギター指板上で全てのメジャートライアドが”見える”【トライアド完全マスター1】
メジャートライアドとは?
メジャートライアドとは、簡単にいうと
ド、ミ、ソ
のことですね。
度数でいうと
R(ルート)、M3(メジャー3度)、5度
この3つの音を
・同時に鳴らす→メジャーコード
・1音ずつ順に弾く→コードトーンアルペジオ
どちらにせよ、メジャートライアドを弾いた、ということになります。
今回は、このメジャートライアドの3つの音を「1音につき弦1本」
つまり、弦3本を使ったメジャートライアドのポジション(フォーム)を詳しく解説します。
そもそも度数って言われてもピンとこない、という方は【ギター爆速理解】Cコードは3種類の音しか鳴ってない【音楽理論】の記事をご覧ください。
【ギター爆速理解】Cコードは3種類の音しか鳴ってない【音楽理論】1本弦上でのメジャートライアド、2本弦でのメジャートライアドのポジションに関しては【度数】ドミソを覚えるだけでギター指板を爆速で攻略!【音楽理論】の記事も参考にしてください。
【度数】ドミソを覚えるだけでギター指板を爆速で攻略!【音楽理論】メジャートライアドのポジション(フォーム)は12種類(288個)ある!
今回は、弦3本を使ってメジャートライアドを弾きます。
少し理屈的に考えてみましょう。
メジャートライアドは R、M3、5の3つの音ですね。
まず6弦5弦4弦を使って
▼基本形
6弦 が R
5弦 が M3
4弦 が 5
というように割り振ることができます。
で、度数を入れ替えて、、、
▼第1転回形
6弦 が M3
5弦 が 5
4弦 が R
▼第2転回形
6弦 が 5
5弦 が R
4弦 が M3
という感じで、同じルートでも3種類のメジャートライアドフォームがあります。
てことは、まさか、、、
そう、そのまさかですが 笑
654弦で3種類のメジャートライアドフォーム
543弦で3種類のメジャートライアドフォーム
432弦で3種類のメジャートライアドフォーム
321弦で3種類のメジャートライアドフォーム
同じルートで、全部で12種類のメジャートライアドフォームがあります
で、全てのルートだと12種類 X 12ルートで 144個のフォーム。
これは0〜12フレットでの話なので、仮に24フレットのギターだとその倍で 288個。
うぇぇぇぇぇ。。。無理っす。。。。
そんなの覚えられるわけがない。。。
プロってそんなのマジで覚えてるんですか?。。。
凄すぎませんか?。。。。
そうなんです。なので、ギターで飯が食えているんです。
シンプルなメジャートライアドだけ取り出しても、これだけの深さがあります。
その深さがイコール、アマチュアとプロの溝の深さです。
な〜んてね。
すみません、ちょっと大げさに書きすぎちゃいました。
そうは言っても、288個全部弾けなくても良いわけで。
1曲の中で実際に使うのは50個ぐらいのフォームだったりします(それでも多い 笑)。
でも、何度も書きますが、ここが
ちょっと上手いアマチュア から かなり上手いセミプロ級
に行くための大きな扉であることは間違いないわけです。
ここを「いや〜、無理だわ、もういいや」と投げ出していたから、もう何十年も「中級ギタリスト」から抜け出せない方が非常に多いわけです。
何となく弾く、のではなく、しっかり頭で考えながら指板を完全に把握しつつ弾く、という思考が必要です。
そして、このメジャートライアドを完全にマスターすれば
いかなる形であれ、ギターを弾いてお金をお金をもらう=プロギタリスト
という地点まで行くことが可能になります。
6弦ルートのメジャートライアド縦フォーム【まずは4つ覚えよう!】
はじにゃん
ゆっきー
はじにゃん
ゆっきー
そうなんです。
一つ一つ細かい要素を積み上げていって、最終的には楽曲の中で
トライアドを自在に操って、バッキングやアドリブを多彩に自在に繰り出すことができる!
ことが目標です。
そして、ここまで辛抱強く読んでいただいたあなたは、トライアドをマスターできるマインドは十分に持っています。
一緒に頑張っていきましょう!
キーCで6弦から始まるメジャートライアド縦フォーム
今回はファーストステップということで、トライアドを指板で見る基本となるフォームを覚えましょう。
キーはCです(R=C、M3=E、5=G)。
先ほども書きましたが、R、M3、5を6弦8FのCから縦に弾いていきます。
4つのトライアドフォームになります。
▶︎タイプa
▶︎タイプb
▶︎タイプc
▶︎タイプd
便宜上、タイプabcdと名前をつけてますが名前はどうでも良いです。
4つのフォームさえ覚えればOKです。
練習方法① コードトーンアルペジオで上昇&下降
単音でコードアルペジオを弾きましょう。
フレーズとして弾くので1つ1つの音は切って弾きます。
練習方法② タイプごとにスモールコードとしてカッティング
今度は、4つのタイプをそれぞれ「スモールコード」としてとらえ、コードカッティングで弾きましょう。
余弦ミュートをしっかりやりましょう。
トライアドフォームを指板上で”どう見る”か?【指板把握の思考法】
何でもそうですが「これを覚えるぞ!」という場合、闇雲にそれだけを必死に繰り返してもなかなか覚えられません。
ゆっきー
はじにゃん
自分がすでに知っている知識と組み合わせて、多角的に関連づけて覚えた方が応用が利きます。
6弦ルートの4つのメジャートライアド縦フォームの全体図
指板上に6弦から1弦までの全体の道すじを見えるようになりましょう。
メジャートライアド・ロードマップというイメージですね。
「6弦ルートから始まるメジャートライアド」とナビにセットしてしまったら、どこを通るかというこの道すじは変わることはありません。
指板上でコードフォームと関連づけて”見る”
この道すじが、2つのコードフォームを横切って通っていることに注目しましょう。
タイプaとタイプbは、CAGEDシステムのGフォームを通っている。
タイプcとタイプdは、CAGEDシステムのAフォーム(5弦ルートバレーコード)を通っている。
このように、一つ一つの要素をバラバラに考え覚えていくのではなく
複数の要素(スケール、コードフォーム、コードトーン)を統合して指板上に見る
という視点に切り替えていきましょう。
この視点を身につければ、アドリブソロやコードバッキングが自由自在に繰り出せるようになります。
頑張りましょう!
まとめ
- トライアドフォームは、たったの288個。関連づければ全て覚えられる!
- まずは「4つの縦フォーム」を徹底的に練習しよう!
- コードフォームと関連づけて、指板上でロードマップが”見える”ようになろう!