コード進行理論の基本の基本を知りたい人
「音楽理論書を読んでもコード進行理論がよく分からない。
コード進行理論の基礎中の基礎を知りたい。
ダイアトニックコードの機能って何ですか?」
こういう疑問に答えます。
本記事の内容
- 3コードでコード進行理論の基礎を5分でマスター!【初心者OK】
- 3コードの3つのコードの機能とは?【超重要】
- 実際のコード進行を弾いてみよう!
この記事を書いている僕は、ギター(音楽)歴30年ほど。
レッスンでは約60名の生徒さんに音楽理論や作曲理論なども教えています。
以前の記事、コード進行のパターンなんて知らなくてもイイです【イメージ作曲法】
では、作曲などでコード進行を作る時は
ダイアトニックコードを適当に好きなように並べて良い
と書きました。
コード進行のパターンなんて知らなくてもイイです【イメージ作曲法】
音楽は芸術ですので、何をどう表現しても間違いではありません。
空に浮かぶ雲を緑色で書いてもいいのです。
アドリブや作曲の話で
— ゆき@ギターレッスンテキスト無料公開中🎸 (@manic_lab) July 7, 2019
「コードCの時にC#の音をメロディーにしたら間違いですか?」
という質問は
「絵を描く時に雲を緑色にしたら間違いですか?」
と同じ質問ですね☺️
要は、自分がどう表現したいのか
という事で。
後から説明はいくらでも出来ます。
音楽理論は後付けという事です🎼
でもやっぱり、雲は白にグレーだと現実的で落ち着くよね
というように
いわゆるセオリー
こうしておけば間違いない
という安定のレールのような規範があります。
それが世に言う
音楽理論、コード進行理論
です。
規範のルールを知ることで
そのルール内で遊んだり
そのルールを破ったり
とさらに自由に表現できるようになります。
今回は、そのルール
音楽理論の基本である、コード進行理論の基礎を簡単に説明します。
飛び方は知っているけど、あえて飛ばずに歩く
という選択ができるようになります♪
※この記事は5分ほどで読み終わります
もくじ
3コードでコード進行理論の基礎を5分でマスター!【初心者OK】
全てはダイアトニックコードから始まります
コード進行理論の全てはダイアトニックコードから始まります。
【音楽理論】ダイアトニックコードという神の無双ツールを使う!
の記事でダイアトニックコードを理解しておきましょう。
【音楽理論】ダイアトニックコードという神の無双ツールを使う!
3コードを使ってコード進行理論の基本のキを始めましょう
今回の記事は、【コード進行】この世の全ての曲は3コードで弾ける!【音楽理論】
の記事の続編となります。
3コードとは何か?というのを先に理解しておいてくださいね。
【コード進行】この世の全ての曲は3コードで弾ける!【音楽理論】
3コードの3つのコードの”機能”とは?
ダイアトニックコードⅠ、Ⅳ、Ⅴの呼び名(音楽理論用語)
ここからはキーCのダイアトニックコードで説明します。
キーCのダイアトニックコードで3コードは
C=Ⅰ、F=Ⅳ、G=V
でしたね。
ここで、コード進行理論を説明する時にとても大切な用語を覚えましょう。
・Ⅰをトニック(表記は T)
・Ⅳをサブドミナント(表記は SD)
・Ⅴをドミナント(表記は D)
と呼びます。
キーCではトニックは何ですか?
と聞かれたら、キーCのトニックはCです
というふうに答えられれば音楽理論のテストでは100点です。
コードネームと同じような音楽理論の言葉なので、サラッと丸覚えでOKです。
そして、この トニック(Ⅰ)、サブドミナント(Ⅳ)、ドミナント(Ⅴ)はそれぞれ
コード進行を作る上での大切な機能を持っています。
それぞれのコードの特性、個性ですね。
トニック(T)の機能
では、トニックから説明します。
サクッとまとめると下記のとおり。
・キーである
・最終的に一番落ち着くコードである
・一番安定感のあるコードである
・始まりであり、終わりである
・TにもSDにもDにも進行できる
・人の状態でいうと「寝ている状態である」
なので
→ キーCの時はCがトニックです。
→ キーCの時は、Cで始まり、最後はCで終わる曲が多いです(そうじゃない場合ももちろんある)。
人は寝ている時が姿勢としては一番安定していて、脱力しています。
それ以上、楽な姿勢はないですよね。
なので、ある意味では「死」を表しています。
トニカ終止(トニックで曲が終わること)と呼び、宗教音楽的には死を意味します。
死は畏怖の対象ではなく、天に召されるという祝福です。
サブドミナント(SD)の機能
次にサブドミナントです。
多くの理論本での説明は下記のとおり。
・真ん中の中間的な存在
・TにもSDにもDにも進行できる
・人の状態でいうと「座っている状態である」
そして、これにプラスして一番大きな特性がコレ
・Ⅳは大きく場面転換するときに使う
・「別の世界、別のキーに行った」と感じさせる
上記は、理論書などではほとんど書かれていませんが
実際の作曲や実践的な面でいうと、実はコレが一番大きい特徴です。
キーCの時は、楽曲を大きく展開&転換させたいときに F に進行します。
「あ〜、場面が変わったんだな」
と感じさせることができます。
ドミナント(D)の機能
そしてドミナントです。
音楽理論上、もっとも重要な機能です。
何も知らなくても、ドミナントさえ知っておけば、まず問題ないです。
・もっとも不安定な存在
・なので、安定を求めてトニック(T)に進行する
・D→Tの動きを「ドミナントモーション」という
・DからTに「解決する」という言い方をする
・人の状態でいうと「立っている状態」
・立っている=動き回るパワーがある、なので「コードを進行させる力」を持つ
・動き回るがゆえに不安定である
まとめると
ドミナントは不安定なコードなので、トニックに解決(進行)する
と覚えましょう。
キーCの場合は
G → Cの部分がドミナントモーション(解決)です。
実際のコード進行を弾いてみよう!
完全にルールに従ったコード進行はコレ
では、先ほどのT、SD、Dそれぞれのコード機能を理解した上で
その各コードの機能にピッタリなコード進行をキーCで作ってみましょう。
ゆっきー
りろっち
ゆっきー
りろっち
ゆっきー
りろっち
ゆっきー
ということで
|C |F |G |C |
というコード進行ができました。
きちんとルールに従ってますね。
聞いた感じ、どうかな?
りろっち
そうですね。
現代の僕たちの感覚でいうと
もはや使いされ尽くしているコード進行なので退屈に聞こえます。
しかし、かつてのバロックやルネッサンスの古典クラシック時代では
コレこそが美しい〜!完璧な神の和音だ!
と、もてはやされました。
現代のポップスではルール無用です
なので、現代のポップスでは
・ドミナント(D)から曲が始まることもある
・必ずしもドミナントからトニックに進行する必要はない
・トニックの連続、サブドミナントの連続使用もあり
・サブドミナントで曲が終わることもある
という感じで、ルール無用です。
自由に感性のおもむくままコードを使って良いのです。
で す が・・・
冒頭で書いたように
ルールを知っているからこそ、ルールを破ることもできる
わけですので
美しく完璧なコード進行のルールを理解した上で
それをぶち破っていくのも、また美しい
という芸術が成り立つのではないかと思います。
まとめ
- 3コードの3つのコードはそれぞれ重要な「コードの機能」を持っている
- T、SD、Dの各コードの機能により、コード進行は作られる
- ルールは完璧で美しく、そして、ルールから外れるのもまた芸術である
ということで今回は以上となります。
今回の記事は、音楽理論、コード進行理論の
最初の1歩であり全てです。
難しい音楽理論も全てここから始まっていきます。
そう考えればカンタンな気がしてきますよね。
興味を持った方は、さらなる音楽の世界へ踏み込んでいきましょう♪