
コードネームの仕組み、意味を知りたい人
「コードネームってややこしくて苦手…。コードネーム見ただけでギターで弾けたらいいなぁ。仕組みを知って自分でもコードフォームを作りたい!音楽理論も少し知りたいなぁ…」
こういう疑問に答えます。
本記事の内容
- 大文字アルファベットはルートです
- そのコードはメジャーかマイナーか?【最重要】
- その後に続く数字、まずは7とM7を理解する
- その他の数字が表すもの
この記事を書いている僕は、ギター(音楽)歴30年ほど。これまでの経験をもとに実践に必要な音楽知識のみをわかりやすく説明します。
丸暗記で覚えてるコードはすぐ弾けるけど、知らないコードネームを見たらパニックになる…どうすればいいのか?
コードネームの仕組みがわかれば自分でコードフォームも作れるようになります
なお、この記事では全てルートはCで説明をしていきます
では実際に見ていきましょう!
※この記事は5分ほどで読み終わります
もくじ
大文字アルファベットはルートです
ルートは基本となる一番低い音
まず、このデカデカと書かれた大文字アルファベット。
これが全ての基準となる音で、ルート とよびます。ルートとは、基本的にコード(和音)の中で”一番低い音”になります。バンドやオーケストラの中では、ベースやコントラバスといった低音楽器はルートを鳴らします。
つまり、ギターでは鳴らしているコード構成音の中にルートが入っていれば良い、ということです(コード転回形の記事で詳しく解説します)。
これ以降ルートは R と表記して説明をします。
コードネームは度数表記の塊です
コードネームの表記は全て度数で表されます。
”ルートを1度”として、そこからの度数で様々な数字や記号で表記されます。
そのコードはメジャーかマイナーか?【最重要】
小文字の m があるかないかだけ
次に見ていくのは、アルファベットの横に小文字のmがあるかないか、です。
なければメジャーコード、mがあればマイナーコードです。
それぞれの構成音は以下のとおり
C = R と メジャー3度 と 5度(メジャートライアド)
Cm = R と マイナー3度 と 5度(マイナートライアド)
なので、実際の音名で表すと
C = C + E + G
Cm = C + E♭ + G
つまりこの時点で
3種類の音を鳴らしてくださいね
とコードネームが指定している、ということになります。
全てのコードはメジャーかマイナーに集約される
なぜメジャーかマイナーかが最重要なのかというと、全てのコードは簡略化すると
「メジャーコードなのか、マイナーコードなのか」
に集約されるからです。
こういうコード進行を…
| CM7 A7(♭9) | Dm7 G13 |
こういう風にコードを簡略化しても…
| C A | Dm G |
聴いた印象はそんなに変わらないと思います(音楽的な機能も変わりません)。
その後に続く数字、まずは7とM7を理解する
次に、メジャーor マイナーの後に特定の数字が表記される場合です。
コードネーム表記と合わせるために以下、メジャー = M、マイナー = m と表記します。
7=フラットセブンス
7が付いた場合は、トライアドに♭7(フラットセブンス)の音を加えます。
♭7とは、Rの1音下の音のことです。
♭7は以下、コードネーム表記と合わせるために単に 7 と表記します。
コード構成音は以下のようになります。
C7 = R + M3 + 5 + 7
( C + E + G + B♭)
Cm7 = R + m3 + 5 + 7
( C + E♭ + G + B♭)
M7=メジャーセブンス
M7 が付いた場合は、トライアドに M7 の音を加えます。M7 とは、Rの半音下の音のことです。
コード構成音は以下のようになります。
CM7 = R + M3 + 5 + M7
( C + E + G + B )
CmM7 = R + m3 + 5 + M7
( C + E♭ + G + B )
シンプルな曲だと、ここまでの説明を理解すれば、出てくる全てのコードネームも理解できると思います。
では、さらに踏み込んでみていきましょう。
その他の数字が表すもの
その他の数字がついた場合も考え方は簡単で「その数字の度数の音をコードに加える」これでOKです。
6、9、11、13はテンション
6(シックス)、9(ナインス)、11(イレブンス)、13(サーティーンス)
これらの音は テンション と呼ばれます。コード構成音は以下のようになります。
組み合わせで種類が急に多くなりますが、あせらずゆっくりみていきましょう。
メジャー系コード
C6 = R + M3 + 5 + 6
( C + E + G + A )
C9 = R + M3 + 5 + 7 + 9
( C + E + G + B♭ + D )
C11 = R + M3 + 5 + 7 + 11
( C + E + G + B♭ + F )
C13 = R + M3 + 5 + 7 + 13
( C + E + G + B♭ + A )
マイナー系コード
Cm6 = R + m3 + 5 + 6
( C + E♭ + G + A )
Cm9 = R + m3 + 5 + 9
( C + E♭ + G + D )
Cm11 = R + m3 + 5 + 11
( C + E♭ + G + F )
※Cm13というコードネーム表記はありません。Cm6と同じになります
おっと…なんだかややこしくなってきましたね。
コードネーム表記には様々な考え方があり、それを使う(書く)人の音楽観が反映される場合もあるので、自分が理解しやすい考え方を採用するようにしましょう。
さらに、大切な注意事項がたくさんあります。
見ていきましょう。
隠れセブンスに要注意!
あれ?C6はいいんだけど、C9とかC11は7が入るの?なんかわかんなくなったけど…
はい、入ります。7の表記が省略されているので注意が必要です。
C9、C11、C13 は省略せずに表記すると
C9 = C7(9)
C11 = C7(11)
C13 = C7(13)
となります。非常に間違いやすいので、しっかり把握しましょう。
( )に関しては下の記事を参照ください。
よくある間違い【勘違い】
理論を勉強している生徒さんなどからこういう質問をされることがあります。
m6 はマイナーシックスですよね?ではマイナーシックスというのはルートCだと何の音ですか?メジャーシックスとは違うんですよね?
コードネーム表記と度数の理解がごちゃまぜになっています。整理してもう一度理解しましょう。
まず大前提として、m6(マイナーシックス)やm9(マイナーナインス)という度数の音は存在しません。
6度はメジャーとマイナーの区別がなく、単に 6度 です。
ルートCの場合は、6度は A の音です。
Cm6 というコードネーム表記を ” C ” と ” m6 “ と見てしまうとこういう間違いが生まれます。
Cm6 は ” Cm ” と ” 6 ”
という見方をしましょう。
Cm7、Cm9 、Cm11 も同様です。
まとめ
- コードネーム表記は全て R(ルート)からの度数表記になっている
- メジャーかマイナーか、コードの基本種類はこの2つしかない
- 7とM7 の違い、7は表記されないが♭7の音のことである
- 6、9、11、13はテンションで、その度数の音を単に加えれば良い
- テンションの表記には色々な罠が隠されてるので注意しよう
ということで今回は以上となります。
この記事は、導入編になりますので、次の記事も合わせて読むと、コードネームの仕組みの理解は完璧になります。
しっかり理解して、楽しい音楽ライフ、ギターライフを送りましょう!
