
AやFから始まるメジャースケールをギターで弾けない人
「キーCならわかるんだけど…
キーがAとかFとかの場合、メジャースケールのポジションも変わるの?
どうやって弾けばいいのか…教えてください!」
こういう疑問に答えます。
本記事の内容
- Cメジャースケールから導かれる音楽の究極公理2つを知ってますか?【ギターレッスン】
- ANYキーでメジャースケールを弾く方法
この記事を書いている僕は、ギター(音楽)歴30年ほど。
そのうち20年ほどはギターレッスンをしており、これまで教えた生徒さんは300名を越えます。
レッスンで下のような会話がけっこうあります。
ゆっきー
ギタ子ちゃん
ゆっきー
ギタ子ちゃん
正解は
F G A B♭ C D E
です。
なぜこうなるのか?
メジャースケールの根本的な仕組みを覚えてしまえば
全てのキーのメジャースケールの音の並びをギター指板上で探すことができます。
※この記事は5分ほどで読み終わります
もくじ
Cメジャースケールから導かれる音楽の究極公理2つを知ってますか?
全てのキーで=エニイ キー(ANYキー)
今回のように、全てのキーでメジャースケールを弾く、ことを
ANYキーでメジャースケールを弾く、という言い方をします。
今後も出てくる言葉なので覚えておきましょう。
全ての基準は「Cメジャースケール」
さて、ANYキーでメジャースケールを弾きたいわけですが
そのための基準になるのが、スケールの王様
Cメジャースケールです。
まずはピアノの鍵盤で見るのがわかりやすいですね。
上のように、白鍵だけを弾くとCメジャースケールになります。
C D E F G A B C と、どういうふうに音が並んでいるか、細かく見てみましょう。
半音と全音
音の並びを見ていくためには、まずは半音と全音を理解していることが必要です。
【ギターとピアノ】半音全音ってきちんと説明できますか?【それは宇宙】の記事も合わせて参考にしてください。

Cメジャースケールの音の並びは?
下記の通りです。
間に黒鍵が入っているところは全音間隔。
黒鍵が入っていないところは半音間隔です。
なので、EとF、BとCは半音間隔ですね。
これは、音楽全てを支配する基本原則
絶対的、普遍的な、音楽の公理です。
これから音楽の勉強をしていく方は、何をどう自分なりに解釈してもOKですが
この音楽の基本公理だけは間違えずにこのまま覚えてください。
なんなら、これさえ覚えておけば後はどうにでもなります。
力いっぱい書いておきます。
公理1
EとF、BとCの音程間隔は半音である
公理2
メジャースケールの音の並びは”全全半全全全半”である
→メジャースケールの第3音と第4音の間は半音
→メジャースケールの第7音と第1音(第8音)の間は半音
ANYキーでメジャースケールを弾く方法
Fメジャースケールを6弦のみで弾く
では、記事の冒頭の会話で出てきたFメジャースケールを弾いてみましょう。
手順は下記のとおり。
- 6弦でFの音を探す
- Fが見つかったら、そこから全全半全全全半で6弦上のポジションを弾く
- 音を並べて書き出してみる
6弦でFの音を探す
6弦の開放弦はEですね。
ということは
公理1:EとFの音程間隔は半音である より
Eから半音上がったポジション、つまり6弦1フレットがFだとわかります。
そこから全全半全全全半で6弦上のポジションを弾く
下の図のとおりです。
ちょっと見過ごしそうになりますが
公理2が表す事実として
・メジャースケールの第3音と第4音の間は半音である
・メジャースケールの第7音と第1音の間は半音である
という2つのことは
公理1:EとF、BとCの間は半音である とは全く無関係の話
ということなんです。
ギタ子ちゃん
ですよね 笑。
ここは詳しく説明すればするほど、わからなくなるポイントであり
難しく考えてしまう人は、どんどんドツボにはまるポイントです。
しかし、ここを勘違いしてしまって
”長年、音楽理論が分からなかった”
という人もいるくらいの孔明の罠で、僕も理論を勉強したての頃は罠に引っ掛かりました。
大事な部分なので、ちょっと遠回りですが詳しく説明してみましょう。
Cメジャースケールから出てきた公理1と公理2。
この2つの公理はCメジャースケールから出てきたわけですが
公理として成立した時点で
・Cメジャースケールからは全く無関係になり
・公理1、公理2、それぞれも全く無関係に独立して成立する
と考えます。
さて、音というのは、低い方から高い方に順に
〜C C# D D# E F F# G G# A A# B C C# D D# E F F# G G# A A# B C C# D D# E F F# G G# A A# B〜
と永遠に並んでいます。
並んでいる音程間隔は公理1のとおり。
赤文字の、Fから1オクターブ上のFまでの全ての音を並べると
F F# G G# A A# B C C# D D# E F です。
ここから、公理2によりメジャースケールの音を抜き出すと
F G A A# C D E F (A# = B♭)
となり、上のギター指板で示した音と同じになります。
もう、この辺りは哲学と同じです。
なぜ?なぜ?と聞かれれば聞かれるほど、答えが難しくなっていきます。
公理1と公理2から導き出される事実(定理)のみを丸覚えしてしまいましょう。
Aメジャースケールを5弦のみで弾く
では、同じ手順でAメジャースケールも弾いてみましょう。
1、5弦開放弦がAなので、ここから5弦上のみで弾いていきます
2、全全半全全全半なので、指板上では下の図のようになります
3、Aメジャースケールの音は A B C# D E F# G# (A) となります
では、最後に例題を考えてみてください。
Ex-1:Eメジャースケールの音を答えてください
Ex-2:Gメジャースケールの音を答えてください
*答えはこの記事の一番下です
まとめ
- Cメジャースケールはとっても大切です
- Cメジャースケールから2つの公理ができました→宇宙の誕生
- 2つの公理を使えば、なんのキーでもメジャースケールを導き出せます
- 頭や図で考えるだけではなく、ギターで実際に弾きましょう
ということで今回は以上となります。
ちょっとこねくり回して、頭がグルグルしたかもしれませんが
本質はシンプルです。
この2つの公理を基礎にして、音楽にギターに
もっともっと深くまで飛び込んでみましょう♪
例題の答え
・Eメジャースケール= E F# G# A B C# D# (E)
・Gメジャースケール= G A B C D E F# (G)