
弾き語りでキーFの曲が上手く弾けない人
「キーFの曲を弾きたいんだけど、カポをどこに付ければいいか分からない。
オリジナル曲のキーがFになってしまって上手く弾けない。
カポを使ってキーFの曲を簡単に弾く方法を教えてください!」
こういう疑問に答えます。
本記事の内容
- キーFの曲をカポを使って簡単に弾く方法【アコギ弾き語り】
- なぜカポを使うと違うキーで弾けるの?【ちょこっと理論】
この記事を書いている僕は、ギター(音楽)歴30年ほど。レッスンでは現在約60名の生徒さんを日々指導しています。
ギターを始めて1年以内の初心者の場合
カポなしでキーFの曲を弾くのは、かなり難しいです
そして、これも何年かギター経験を積むと分かることですが、キーFの曲は開放弦がほとんど使えないためアコギ弾き語りで、カポを使わずにそのままFで弾くメリットはほぼ無いと言えます。
逆に、カポを使うとなると、キーFの曲は
・5カポで、キーC
・3カポで、キーD
・1カポで、キーE
と、3種類もキーを選ぶことができる美味しいキーと言えます。
キーFの曲でのカポの使い方をマスターして、ガンガン簡単に弾ける方法を紹介します!
※この記事は3分ほどで読み終わります
もくじ
キーFの曲をカポを使って簡単に弾く方法【アコギ弾き語り】
キーFの曲を「5カポでC」で弾く!(レベル1)
キーFの曲を一番簡単なキーで弾きたいのなら
5カポでキーCで弾く
のが良いでしょう。
5カポ、というのは「カポを5フレットにつける」という意味です。
キーFのときに頻出するコード→キーCに変換すると下の表になります。
キーF | キーC |
F | C |
Gm | Dm |
Am | Em |
B♭ | F |
C7 | G7 |
Dm | Am |
Em7(♭5) | Bm7(♭5) |
(その他のルートの変換) | |
G♭ | D♭ |
A♭ | E♭ |
B | F# |
D♭ | A♭ |
E♭ | B♭ |
キーCで弾くことで、バレーコードはFのみになり、あとはお馴染みの弾きやすいコードになりますね。
その他のコードが出てきた場合も
ルートだけ表の通りに変換すればOKです。
キーCでのコードの押さえ方が不安な方は以下の記事も参考になると思います♪
キーFの曲を「3カポでD」で弾く!(レベル2)
「キーCの雰囲気」に飽きちゃった、という方は
3カポでキーDで弾く
ことに挑戦しましょう。
ちょっと雰囲気が違って、また面白いと思います。
変換表は下記のとおり。
キーF | キーD |
F | D |
Gm | Em |
Am | F#m |
B♭ | G |
C7 | A7 |
Dm | Bm |
Em7(♭5) | C#m7(♭5) |
(その他のルートの変換) | |
G♭ | D# |
A♭ | F |
B | G# |
D♭ | A# |
E♭ | C |
キーDにすることで、コードオブリガードもたくさん使えます。
雰囲気的には 少し洋楽度が増すという感じですね。
キーFの曲を「1カポでE」で弾く!(レベル3)
さて、これもキーFの曲を弾くときの選択肢に入れても良いと思います。
1カポでEで弾く
ですね。
キーEは、ブルースやカントリーでよく弾かれるギターならではのキーなので
洋楽っぽさが一番出るキーです
開放弦を使った独特なオープンコードもたくさん使えるので是非チャレンジしましょう。
変換表は下記のとおり。
キーF | キーE |
F | E |
Gm | F#m |
Am | G#m |
B♭ | A |
C7 | B7 |
Dm | C#m |
Em7(♭5) | D#m7(♭5) |
(その他のルートの変換) | |
G♭ | F |
A♭ | G |
B | A# |
D♭ | C |
E♭ | D |
キーEで使える美味しいオープンコードは【アコギ弾き語り】綺麗に響くギターコード10選【使い方も解説】の記事も参考にしてみてください。

なぜカポを使うと違うキーで弾けるの?【ちょこっと理論】
では、そもそも、なぜカポを使うと違うキーで弾けるのでしょうか?
その理由をちょっとだけ説明しますね。
バレーコードの成り立ちから考えてみる
ギターのコードフォームの最大の特徴の一つは
コードフォームの形を”そのまま平行移動”したら違うコードになる
ということです。
バレーコードなどは、その特徴を最大限に利用したコードフォームですね。
関連記事 >>> バレーコードの押さえ方①

上の記事でも説明していますが
Fコードは、オープンEコードをそのまま1フレット分上に平行移動したフォーム
になっています。
開放弦を全部1フレット平行移動したので、人差し指のバレーになった、という考え方です。
で、さらに
①この人差し指バレーをカポに置き換えると
②人差し指バレーは使わなくていいから
③EのコードフォームでFが押さえられるじゃん!
というのが、カポ移調(カポで違うキーにすること)の簡単な考え方です。
キーFを5カポでCで弾ける理由
では、キーFはなぜ5カポでキーCに変換できるのでしょうか?
これも先ほどのE→Fの変換と全く同じで、コードフォームごと平行移動で説明できます。
逆の説明になりますが、Cコードをそのまま平行移動してFを作る、というのをやってみましょう。
①ローコードのCを小指、薬指、中指で押さえる
②人差し指は0フレットをバレーしていると仮定する(実際には使ってません)
③5弦3フレット(今は小指)がCでルートなので、5弦でFを探す
④5弦8フレットがFなので、Cのコードフォームをそのまま平行移動して小指で8フレットを押さえる
⑤人差し指の0フレットバレーが5フレットバレーになっているはず
⑥5フレットのバレーをカポに置き換える
⑦「5カポでCコードを押さえればFコード」の完成
下図のとおりです。
同じ理由で「キーFを3カポでDフォームで弾く」という説明もできます。
詳しくはトライアドのコード転回形で説明します。
まとめ
- キーFの曲を一番簡単に弾くには「5カポでC」で弾く
- ギターは何のキーで弾くかによって様々なニュアンスを出せるので「キーを操れる」と良い
- なので、カポは「楽をするためだけのもの」ではなく「出したい雰囲気を選ぶもの」と考えよう
ということで今回は以上となります。
初心者の方にとっては「難しいキーを簡単に弾くためのカポ」「キーを自分の声に合わせるためのカポ」ですが、カポを使ってキーを選べるようになると様々な表情、ニュアンスが出せるようになります。
それこそがギターの持つ最大の魅力です。
とっても奥深いカポ、どんどん使って慣れていきましょう♪