ギタリストのゆき かつや(@manic_lab)です。
ギター歴32年目。プロデビュー20年目。音楽を全力で愛して生きてます。レッスンでは現在約60名の生徒さんを指導中→詳しくはプロフへ
左手、正しいフォームで押弦できてますか?
日々レッスンで生徒さんの左手の押弦フォームをチェックしていますが、とにかくバキバキに力んでいる方が本当に多いです。
そして、左手が力みすぎている方は、今回紹介する
ある簡単なフレーズが弾けません
本当にビックリするくらいシンプルなフレーズ(左手のフィンガリング)ですが、どうしても出来ないという方多いです。
今回は
・左手の力みとフォームをチェックする超簡単なフレーズ
・出来ない場合の対処法
上記を解説します。
※この記事は3分ほどで読み終わります
もくじ
【ギター】コレが出来なきゃ危険信号!?左手フォームをチェック!【脱力】
左手の押弦フォームと脱力をチェックするフレーズ
では、このフレーズを弾いてみてください。
レミレミレミレミ〜という感じで、テンポ120の8分音符で弾けますか?
「え?何これ?超簡単でしょ?」という方
あなたは左手の脱力ができています。
フォームは上記の僕のようなスタイルでなかったとしても「結果、弾ける」のであれば全く問題ありません。
この記事を読む必要はありません。色んな好きな曲をバリバリ弾きまくってください♪
「いや…全然できません」という方
大丈夫です!
この記事を読んでゆっくりフォームと力みを改善していきましょう!
問題点は多分下記の2つだと思います。
問題点① 人差し指と小指がそもそも届いていない
問題点② 小指を押さえた時に、人差し指がハネ上がってしまう
この2点を順に改善していきます。
問題点① 人差し指と小指が4フレット分届かない【フォームと意識の改善】
ネックの上から手を出して指板に当ててみる
では、まず簡単な意識の改善をしましょう。
ネックの上から手を出して、2Fから5Fに指を軽く置いてみてください(置くだけ)。
どうですか?
これ、生徒さんによくやってもらいますが、これなら100%みなさん出来ます。
小学校4年生以上の子供さんでも指を広げれば届くはずです。
なので大人の方でしたら、普通に置いただけで2〜5Fに指が届きますよね。
結論はこうです。
これが出来るなら最初のフレーズは絶対弾けるようになります!
なぜなら
上から届いたその指をそのまま裏返してネックの下から当てるだけ
だからです。
上から届くのなら、下からも絶対届きます!
改善策① 押さえようとしない!まずは指を当てるだけ!
ギターは下から手を回して弦を指で押さえる
これはもう非日常な特別な事だ!という意識が強すぎると変な力が入ってしまいます。
芸能人が婚約会見で(笑)顔の横で左手を出して指輪を見せるポーズをしてみてください。
イラスト怖くてすいません。。。
はい、これもうすでに4フレット分指が開いてますよね。
その左手のとこにギターのネックがくるだけ、です。
順番にやってみましょう。
①まずはネックを高く、顔の近くに来るように構えて左手を2F〜5Fに置くだけ
②そこから徐々にネックをいつもの位置に近づけていく(下げていく)
③左手首と親指をしっかり下げて、左手のフォームを顔の近くにあった時の状態にキープする
④人差し指を4弦2F、小指を5弦5Fに置く
⑤そのままだと小指がちょっと届かない場合は、手首の角度を変えて小指の位置を調整する
どうですか?
これでまずは「4弦2Fに人差し指、5弦5Fに小指」という左手の形ができましたね。
まだ力を入れて押さえてはいけません!
しばらくこのフォームをキープして
全然余裕で届くよね〜
ということを脳と体に覚えさせましょう!
問題点② 苦手な小指は「パタパタ練習」で改善!
指の力で押さえつけない!
もう一つの問題は小指を押さえるときに非常に力んでしまうことです。
下の写真のように小指を押さえつけてしまう方、結構多いです。
これは何が原因でこういうフォームになってしまうかというと
完全に力み過ぎ
ということですね。
ここでギターの押弦するときの超基本に立ち返ってみましょう。
①フレットのすぐそばを
②弦をフレットに軽く押し当てるように
③必要最低限の力で押弦する
この基本に忠実に押さえられているかどうかをチェックしてください。
基本なんてどうだっていい〜、俺は俺のやり方でいくんだ〜、という方もたまにいますが、やはり基本は大切なんです。
俺流を貫いているプロギタリストも上手い人は結果的に「基本に忠実で、皆似たようなフォーム」で弾いています。
人差し指と小指で「パタパタ練習」
では、どうやって力みを取っていけばいいでしょう?
前項の「まず正しい左手フォームで4弦2Fに人差し指、5弦5Fに小指を置いただけ」の状態から
弦を押さえずに指を置いているだけの状態でパタパタと動かしてみましょう
パタパタする時に大切なのは、指だけ動かすのではなく手のひら全体をほんの少し動かす感じにすることです。
力み過ぎてしまう人は「指の力で弦を押さえつけてやろう!」と頑張ってしまう傾向があります。
特に小指は指の力が上手くコントロール出来ないので、指だけで押さえようとすると異様に力の入った状態になることが多いです。
ちょっと大げさに手のひら全体をパタパタしてください
そこから、ほんの少しだけ力を入れて弦を押さえる。
すると、左手のフォームとしてはかなり良い感じになります。
もちろん、親指も力任せに握り込んではダメですよ!
親指がネックから浮いててもパタパタできるくらいでちょうど良いです。
ちなみに一番大事なことを最後に書きますが
①左手を正しいフォームで指板上に置くだけ
②パタパタ練習
③ほんの少しに力を入れて弦を押さえる
この3段階の練習の間は
右手は何もしないでください
練習は「一つの要素のみ」をしっかりやることが大切です。
「パタパタ練習」と「右手と左手をシンクロさせる練習」は全く別の練習です。
さて、どうでしょうか?
パタパタ練習で徐々に左手のフォームのイメージ、力の入れ具合のイメージが掴めてきましたか?
「自分がこれまで思ってたのよりも全然軽い力で押さえればいいんだな。。。」
と感覚的に分かれば、そのイメージを持ったままパタパタ練習を続けてください。
パタパタやっているうちにだんだんまた小指に力が入ってきちゃう方。
力の入れ具合は1日2日でコントロールできるものではありません。
気長に根気強く、1日30分を75日続けてみてください。
ゆっくりと効果が現れてきます。
自分の体は自分でコントロール出来る!
という気持ちを強く持って、日々楽しんでギターを弾いていきましょう!
まとめ
- 指が開かない、というのは思い込みです
- 深呼吸をしながら、今自分の体のどこに力が入っているのか、というのを常に感じましょう
- 楽に出来るようになる、というのが理想の目標です
- それはすなわち、ギターを通じて体と心がより「自然(Nature)」に近い状態になるということです